不動産投資ア・ラ・カルト

2017.07.09

賃料の値上げ交渉について

 こんにちは。今回は賃料の値上げ交渉について。


現在所有している物件のテナント(賃借人)や購入を検討している物件に入居しているテナントとの賃貸条件を見ていると「やけに賃料が安いな」と感じる時があります。(皆さんもありますよね?)
そこで、「もうちょっと家賃を上げてもらえないかな?」という相談をされることがよくあります。…

こんにちは。今回は賃料の値上げ交渉について。


現在所有している物件のテナント(賃借人)や購入を検討している物件に入居しているテナントとの賃貸条件を見ていると「やけに賃料が安いな」と感じる時があります。(皆さんもありますよね?)
そこで、「もうちょっと家賃を上げてもらえないかな?」という相談をされることがよくあります。

弊社で管理を受けている物件だったり、弊社の仲介でお客様に購入している物件だったら特に頑張って値上げの交渉をさせて頂いたりするのですが、賃料の値上げ交渉については我々の実力というよりは運というかランダムな要素が大きく、本当にやってみないとわかりません。(ある程度予測を立てることは出来ますが。)

そこでまずはっきり申し上げておくべき事柄として、賃料の値上げは「ミズモノ」だと言う事です。


(※今日は仕事で玉造駅前の商店街に行って来ました。南に下ると段々寂しくなりますが、北側は非常に賑やかです。)

本気で争う場合は弁護士を立てて訴訟ということになるのですが、この場合、妥当な賃料を決定する一番の要因は現在の物価でも地価でも、近隣相場でもなく、「直近合意時点から現在までの地価の差」です。極端な事言えば周辺相場と比較して現在の賃料が高いか安いかは関係ありません。

直近合意時点とは、一番最近賃料について合意した時点ですから、それが5年前であれば5年前から現在までの地価の移り変わりがポイントです。

これが例えば40年前が直近合意時点であれば、40年前に比べて現在は地価が上がっているとして、賃料の値上げが裁判で認められる可能性が高くなるかもしれませんが、10年前とか15年前だと、地価はそれほど変わっていないかもしれません。その場合は裁判するだけ無駄です。(ある程度の目安は固定資産税評価額を調べたり、路線価を調べるとわかります。)

裁判せずに結着をつけようと思えば基本的には話し合いでの解決という事になりますので、相手次第、というのが正直な所で、相手が絶対に譲らないという姿勢であれば我々に出来ることはほとんど何もありません。 

実は今回この記事を書こうと思ったきっかけがありまして。

ある物件が大阪市内のそこそこの場所に売りに出ており、価格も中々面白い価格だったので色々と詳しく調べていたのですが、そこで現テナントの賃料が相場を無視した様な安い賃料である事が判明しました。「これはいくらなんでも安すぎるなー」と誰もが思う賃料でしたので、直近合意時点をヒアリングした所約5年前位とのこと。(5年前に現テナントからの申し出に貸主が応じるカタチで賃料の値下げを行ったそうです。)

この時点で赤信号です。

なんとなく考えても、現在のテナントが今後賃料の増額に応じる可能性は低そうな気がしませんか?

私は自分の顧客に紹介するのをやめたので、この物件のその後のことは知らないのですが気になったことがひとつ。専任の業者さんは「今の賃料は相場からかなり安いので、多少の値上げには応じてくれると思いますよ。もし無理だったら出て行ってもらって、新しいテナントを入れたら家賃も上がるし良いのではないですか?」と言っていたそうです。(弊社社員調べ)

値上げに応じてくれないテナントを追い出すのは中々骨が折れる作業で、相手と合意出来るまで何年もかかったり多額の立退き費用がかかることもありますので、リスクのかたまりの様な物件なのですが、この言葉を真に受けてこの物件を顧客に紹介する業者(担当者)もきっといるのだろうな、と思いながらこの物件の資料をゴミ箱に捨てました(笑) 

という事で、賃料の値上げ交渉が前提の不動産投資は慎重に行った方が良いという私の見解です。ある意味空室より怖いです。本当に。 

小泉

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