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銀行が貸してくれるなら。。。

2023-12-27



「銀行が貸してくれるなら、買います。」、「融資が通れば、買いたいと思います。」

不動産の売買営業をやっていると非常によく聞くフレーズですが、この言葉はとても危ないニュアンスを含んだ言葉だと思います。

融資が通れば買うという言葉には結局最終判断は銀行任せという意味合いが多少なりとも混ざっている事がありますので、物件購入の判断基準に関して大部分あるいは一部を金融機関の評価に委ねるという事です。

確かに金融機関の評価は判断基準のひとつになり得ますし、融資が通らないと買えないという状況も頻繁に起こり得るケースですので、間違いではありませんし、絶対にダメだと言う気はありません。

 

しかし、理想論かもしれませんが、物件購入の判断は自らの目利きをメインに考えていきたいのです。

「融資が付くから、評価が出るから」というのも材料のひとつなのですが、自分の気に入った物件を買うために銀行を説得する様な主体性を持って不動産を購入するのが事業家としても投資家としても有るべき姿なのではないでしょうか。

 

銀行が貸してくれるから買いますというのはよく聞くフレーズなのですが、とても違和感があります。そこには自分がその物件に価値を感じているかどうか、気に入っていて買いたいという強い気持ちがあるかどうか、という視点が薄い様な気がするからです。

我々プロの不動産業者でも銀行評価ばかり気にして物件を買い進める業者もいる様ですが、それでは目利きという重要な仕事を放棄している様な気がしてなりません。

 

融資評価はイマイチだけどこの立地には価値があるとか、改装工事やリーシング等のひと手間ふた手間かけて加工する事によって、市場や金融機関からの評価が変わる物件は沢山ありますし、それがいわゆる「化ける」という事です。

バイリンクでは今年50件以上の物件を仕入れして、同数程度の物件を販売しましたが、利幅の特別大きかった案件はほぼ全て、購入時は融資評価が低かったり全く評価が付かなかった不動産です。

 

まぁしかしキレイごとばっかり言っても始まりませんので、実際はボクらプロの不動産業者でも融資評価は気にします。

資金繰りは会社経営の生命線なので、金融機関の目線を無視する事は出来ないのですが、その中でも自分自身の主観的な評価や感覚を取り入れながら目利きをしてみてはいかがでしょうか。

きっと少し違ったアイデアや新鮮な視点を思い出せるはずです。

 

 

ページ作成日2023-12-27
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