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梅田で働く不動産屋の日記
塩井の失敗談㉕~管理組合との折衝について②~
2024-09-25
こんにちは、バイリンク株式会社の塩井です。
今回は「管理組合との折衝について」第2弾です。
区分店舗を取り扱う際は切っても切れない管理組合との付き合い方ですが、僕の経験上管理組合の意見と賃借人の要望がぶつかった際の解決法は「折衷案」これが全てだと言っても過言ではありません。
もちろんオーナーである以上、もしくは賃貸管理をしている立場上賃借人の意見を丸々通して希望の条件で借りていただくに越したことはありません。しかし区分店舗の場合共有の建物という側面もあり、その区画を区分所有しているからといって何でも好き勝手することは出来ません。そこで私が良く使う方法が折衷案です。
これには管理組合とのしっかりとした話し合いやヒアリングが前提となりますが、そもそもなぜそれをやってはいけないのか、ここを徹底的にヒアリングします。
「大型看板は設置しないでくれ」と言われれば「なぜですか」と徹底的にしつこいくらい問います。そうすれば大体3.4回目で本音が出てきます。以前あったケースですが最初の方は「商店街に面しており、大型看板が落ちた際に歩行者に当たってしまいマンション全体の管理責任を問われかねないから」と仰っていましたが、よくよく聞いてみるとそれは半分建前でご自身が所有する1階路面店の看板の上に乗って作業されるのが嫌だからという理由でした。
そもそもなぜ嫌なのか伺ったところ柱部分が老朽化により腐ってきており、人が上に乗ってしまうと倒壊してしまうリスクがあったからです。かといってそれを修繕する気も無かった為、看板設置についてやたらと反対派の意見を出されていました。
そこで折衷案として考えたのが看板の厚みを薄くし、落ちたとしても大きな事故になりにくそうなものを採用する、そして躯体部分に穴は開きますがボルトを打ち込み強度を上げるといったものです。また、1階部分の看板の屋根には上らず2階部分から取り付けるといった工事方法を提示しました。ここまで真摯に向き合い、相手の気持ちも汲んだ上で賃借人の要望が通る形を取ったことでなんとか話がまとまりました。
相手も人間なので「あなたの気持ちや不安点も理解していますよ」というスタンスを取りつつ、こちらの要望も通していく、いわゆる折衷案が最も効率的であり効果的だと個人的には感じています。物事なんでもそうですが、相手を100%打ち負かしても良いことはありません。相手にも少し勝たせるじゃないですが、商談はまとめることが大切で決して勝負に勝つことが目的ではないので、こちらの要望を通しつつもいかに相手も気持ち良くなってくれるかを考えるのが営業の仕事だと思っています。
もう少し具体例も多く出そうと思ったんですが、あまり書き過ぎるもの趣旨がずれて僕のエピソードトークになってしまうので、今回はこの辺にしておきます。
久しぶりの真面目な内容のブログなので少しぎこちないですが、これもご愛敬ということでお許しください。毎週投稿をルーティンにしているので、またこういった仕事の真面目な話や僕の他愛もない話など交えながら投稿していきます。
是非今後もご愛読くださいませ。