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梅田で働く不動産屋の日記
塩井の失敗談54 ~別貸しか一棟貸しか~
2025-05-20
こんにちは、バイリンクの塩井です。
今回は賃貸募集について書こうと思います。
一棟の店舗付き住宅を仕入れることが多い弊社ですが、こういう物件は間取りや物件の構造にもよりますが一棟貸しと別貸しの両方で募集することが出来ます。
こういった場合、未だにどちらで募集するか迷います。もちろん早く賃貸が付くに越したことはないので両方の形態で募集するのがベストに思えますが、安易に募集してしまうと後々後悔するケースもあります。
特に店舗付き住宅などの各フロアの仕様が違うものは顕著ですね。
先に1階店舗だけが決まってしまい2階が中々決まらないケースもありますし、そういうケースだと最初から少し割安にして一棟貸しで募集すれば良かったと思うことがあります。
しかし店舗も住居も幅広く需要のあるエリアだと別貸しにして、収益の盛大化を狙う方が良いのでこれはいつも悩むポイントです。
これは店舗付き住宅に限らず、1階の間取は使いやすいが上層階は使いづらい間取のケースなどにも言えますね。
フロアによって賃貸需要に差がある物件で募集をする際に出る悩みです。
実際にあったケースですが、以前阿倍野区の区分店舗の賃貸募集をした際に1階が店舗で2階が住居という物件でしたが各階80坪くらいある大箱で、住居部分は2世帯仕様でLDKが2つある間取でした。
これはかなり苦戦しましたね。
1階は店舗としての募集、2階は民泊想定での募集だったのですが大箱過ぎてグロスの賃料が大きくなってしまったことで民泊の案内が入らず1階の案内ばかり入るという状況になりました。
最終空室のままの売却となったのですが、売買が決まる直前に1棟での申し込みが入りました。
少し割安にして1棟での募集もしていたので1棟での案内は何件か入っていまして、主に物販や福祉関係でした。
もしあの時1階だけが先に決まってしまっており、売買で空室での実需需要もなかったらと想像するとぞっとします。未だに2階部分の賃貸募集をしていたかもしれません。
こういう1階だけや1棟だと検討出来るが、2階だけなら検討出来ないというケースもあるのが店舗付き住宅の賃貸募集をする時の難しさです。
結論、物件によってケースバイケースなのでこれに普遍的な正解はないのですが、募集する前にどういう業種にハマるエリアか、別貸しでも需要があり賃貸がしっかり各フロア付くかどうかその都度検討するしかありません。
僕自身まだまだこの辺の想定が甘いので、代表や店舗仲介の経験が豊富な先輩にアドバイスをもらうことが多いです。目先の利益にこだわるあまり、安易な賃貸付けだけはしないよう心掛けることが重要ですね。
売買のスキルだけでなく、収益物件を扱う以上賃貸のスキルも必須というところにこの仕事の面白さがあります。
まだまだ勉強することばかりですが、失敗も経験しながら成長していければと思います。