社長ブログ
本能に逆らえるか
2025-11-25
<本能に逆らえるか>
圧倒的な業績を残すために1番重要な事はなんでしょうか。1番を決めるのは難しいですが、おそらく1番重要な事は自分の本能に対して適切なタイミングで逆らう抵抗力を持つ事だと思います。
よく才能と努力はどちらが大切?みたいな問いがありますが、本能への抵抗力は後天的に身に付ける事が可能ですから、どちらかと言えば努力の部類でしょうか。社会的経済的に成功するためには自分を律する必要がありますが、いわゆる自制心とは本能に逆らう事なのです。
本能と聞いてまず思い浮かぶのはいわゆる三大欲求でしょうか。
食欲、性欲、睡眠欲の3つですね。生存欲求と言う事もあります。
例えば、三大欲求に逆らえない人が陥りがちな状況や現象を挙げてみます。
寝坊、遅刻、深酒、不健康、肥満、遊び癖、家庭不和、無計画、無気力等でしょうか。
どれをとっても良い事ではありません。お金持ちは早起きが多いと言いますが、それは早起き自体が良いというよりも強い自制心の表れなのです。また、習慣的な食べ過ぎ飲み過ぎは健康を害す可能性が高いですが、健康や体調を損なう事は家族や社会を含めた誰かに迷惑をかける事に繋がります。性欲の浪費はもっと重要な事に注ぐべきエネルギーを枯渇させてしまいます。
また、なんとなくダラダラしてしまう事や、楽をしたいとかリスクを取りたくない、安心したい、安全にいきたいというのも広い意味での生存欲求です。嫉妬や恨み嫉み、自己保身等も同様です。嫉妬という感情は大昔の人間社会では生存に有利であったため現代の人間にも残っている感情だとされていますが、現在の社会では嫉妬の感情は悪影響しかありません。多くの人がなんとなく理解している事実ですが、それでも嫉妬してしまう人は本能に負けているのです。
承認欲求や自己顕示欲もそうですね。自分が目立つ事ばかり考えている人は尊敬されませんし、好かれる事はありません。偉そうな態度や自己中心的な発想は長期的に人生をドライブする上で邪魔になる可能性が高いでしょう。
怒りの感情をコントロール出来ない人も社会に適合するのは難しい場合がありますね。怒る事がダメというよりも、怒ったらダメな時に怒ってしまうと取り返しの付かない事になり得ます。
誤解しないで欲しいのですが、上記の様な本能的な欲求が無い事が良いのではありません。生存欲求や承認欲求等は誰にでもあるものですし、それが弱ければ生きていく意欲が弱いとも言えます。欲の強さはエネルギーの大きさなのです。
そこで重要なのはそのエネルギーを上回る理性を持つ事ではないでしょうか。
社会的成功に不必要な欲求や不適切なタイミングでの本能に対して、その欲求を抑えたり、より高次元の欲求やエネルギーに変換出来る事が大切です。
そういう意味では欲やエネルギーレベルの高い人はそうでない人よりも強い理性や自制心が必要になりますので、圧倒的な業績を出す人や社会的に大成功する人は一歩道を間違うと、犯罪者になってしまったり社会的に適合出来ない状況になり得る危うさがあるかもしれません。
また、本能的な欲求は年を取れば取るほど減っていきます。身体を鍛えたり食事や生活を整える事でその影響を少なくする事は出来ますが、加齢による衰えには抗えません。
しかし、自制心は何才になっても鍛える事が出来ます。
規則正しい生活や節制、習慣的な勉強等、自らを律して精進する事によって心はいくらでも強くする事が可能ですから、これは希望のある話ではないでしょうか。
修行僧は自分の本能に逆らう事によって精神的な修行をします。理性が本能に勝ち、心が身体に勝つ事によって高い人間性と精神力を獲得するのです。
しんどい事、退屈な事、重圧や困難に進んで向かっていく事は本能に逆行していますが、それこそがこの社会で生き残る唯一の手段と言えるでしょう

