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オススメの特約(解約通知後の案内について)

 
物件管理
2018-08-08

今回はテナントと賃貸借契約をする際に入れておくと後々役に立つオススメの特約をひとつ取り上げてみます。

 

店舗や事務所でも住居でも、契約内容は奥が深くて色んなパターンがあります。その都度適切な内容を選択する事は良好なビル運営、マンション運営を行うにあたって大変重要な部分なのですが、こればっかりはある程度の経験が必要です。特約にどんな文言を入れるのか、将来どんな事で不都合が生じたり紛争が起こる可能性があるのか?を予測するには失敗経験を含めて場数がものを言います。(ただ、これも人によると言いますか何年やっても全く進歩の無い人もいますので経験年数だけで判断するとおかしくなります(笑))

 

今日紹介する特約は特に店舗物件の場合に威力を発揮する特約です。

 

店舗物件は住居と違い、テナントから解約通知が出てから明渡しまで3ヶ月から6ヶ月位の解約予告期間があるのが一般的です。

住居の場合は入居者が住んでいる家ですから解約が出たとしても次の入居希望者を案内する事は普通は不可能です。ただ店舗や事務所(特に店舗)は解約が出たらすぐに次のテナントを決めに行く段取りを取る事が多いのですが、その際に入居中のテナントからの協力を得て次のテナントを案内出来ると募集活動が非常にやりやすいという事情があります。

これが内見に協力してもらえないと案内が出来ないですから次のテナントを決めるハードルがかなり上がってしまいます。人気のある立地だと内見無しで決まる事もありますが、中々そんな物件ばかりではありませんので、そんな時この特約が生きてきます。

 

内容は至ってシンプルで、解約通知が出てから明渡しまでの期間、次のテナント募集活動の際、店舗内見に協力する旨を入れるだけです。

 

この特約があったからと言って一方的にカギを開けて案内とか出来るわけではないですし、無かったからと言って協力してくれないとは限らないのですが、微妙な時もあります。そんな時にこの特約が役立ちますよ。

 

まぁ実際は原状回復の程度等も含めた交渉事になる事も多いので、それも含めて上手く話をまとめてしまうのがほとんどなのですが、交渉のベースラインが少しこちらに有利な位置になるので、店舗の契約の時はデフォルトで入れておくのがオススメです。

 

テナント入れ替えがスムーズに行くかどうかで家賃3ヶ月分位のインパクトがありますので中々大きいものです。上手くいけば賃料は途切れず保証金の分だけ儲かりますが、失敗すると次のテナントが決まって家賃が入るまでの期間は収入が途切れてしまいますので、経済上はもちろん精神衛生上の影響もバカに出来ません。

 

更に言えば現テナントが入居している状態で次のテナントを決めに行った方が、新鮮な物件情報だと思われて良い条件で成約する傾向にありますので良い事づくめです。

明渡しが終わってからだとなんだか売れ残り感が出てしまいますので、やはり店舗はテナント入居中に次のテナントを決めるに限りますね。

 

今回は以上です。

オススメの特約は沢山あるので、好評を頂けそうならシリーズ化して更新しようかと思っています。感想やリクエストがありましたらお気軽にご連絡頂けると嬉しいです(^^)

 

小泉

 
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