- トップページ
- 不動産投資ア・ラ・カルト
- オススメの特約(解約通知後の案内について)
不動産投資ア・ラ・カルト
オススメの特約(解約通知後の案内について)
今回はテナントと賃貸借契約をする際に入れておくと後々役に立つオススメの特約をひとつ取り上げてみます。
店舗や事務所でも住居でも、契約内容は奥が深くて色んなパターンがあります。その都度適切な内容を選択する事は良好なビル運営、マンション運営を行うにあたって大変重要な部分なのですが、こればっかりはある程度の経験が必要です。特約にどんな文言を入れるのか、将来どんな事で不都合が生じたり紛争が起こる可能性があるのか?を予測するには失敗経験を含めて場数がものを言います。(ただ、これも人によると言いますか何年やっても全く進歩の無い人もいますので経験年数だけで判断するとおかしくなります(笑))
今日紹介する特約は特に店舗物件の場合に威力を発揮する特約です。
店舗物件は住居と違い、テナントから解約通知が出てから明渡しまで3ヶ月から6ヶ月位の解約予告期間があるのが一般的です。
住居の場合は入居者が住んでいる家ですから解約が出たとしても次の入居希望者を案内する事は普通は不可能です。ただ店舗や事務所(特に店舗)は解約が出たらすぐに次のテナントを決めに行く段取りを取る事が多いのですが、その際に入居中のテナントからの協力を得て次のテナントを案内出来ると募集活動が非常にやりやすいという事情があります。
これが内見に協力してもらえないと案内が出来ないですから次のテナントを決めるハードルがかなり上がってしまいます。人気のある立地だと内見無しで決まる事もありますが、中々そんな物件ばかりではありませんので、そんな時この特約が生きてきます。
内容は至ってシンプルで、解約通知が出てから明渡しまでの期間、次のテナント募集活動の際、店舗内見に協力する旨を入れるだけです。
この特約があったからと言って一方的にカギを開けて案内とか出来るわけではないですし、無かったからと言って協力してくれないとは限らないのですが、微妙な時もあります。そんな時にこの特約が役立ちますよ。
まぁ実際は原状回復の程度等も含めた交渉事になる事も多いので、それも含めて上手く話をまとめてしまうのがほとんどなのですが、交渉のベースラインが少しこちらに有利な位置になるので、店舗の契約の時はデフォルトで入れておくのがオススメです。
テナント入れ替えがスムーズに行くかどうかで家賃3ヶ月分位のインパクトがありますので中々大きいものです。上手くいけば賃料は途切れず保証金の分だけ儲かりますが、失敗すると次のテナントが決まって家賃が入るまでの期間は収入が途切れてしまいますので、経済上はもちろん精神衛生上の影響もバカに出来ません。
更に言えば現テナントが入居している状態で次のテナントを決めに行った方が、新鮮な物件情報だと思われて良い条件で成約する傾向にありますので良い事づくめです。
明渡しが終わってからだとなんだか売れ残り感が出てしまいますので、やはり店舗はテナント入居中に次のテナントを決めるに限りますね。
今回は以上です。
オススメの特約は沢山あるので、好評を頂けそうならシリーズ化して更新しようかと思っています。感想やリクエストがありましたらお気軽にご連絡頂けると嬉しいです(^^)
小泉
- 事業用建物賃貸借契約における注意点〜工事区分編
- オフィス需要の予測〜2022年10月以降
- 入居者募集業務の注意点〜電気編〜
- 成約に苦戦する場合の対処法①
- 今後のトレンド予測
- 不動産販売のコツ
- 賃貸契約における融資特約
- 大阪駅前第1ビルのオフィス賃料相場
- オススメの特約(ゴミ処理費用に関する特約)
- 賃貸募集のポイント~図面編~
- オススメの特約(店舗シャッターとエアコン編)
- 保証金返金のタイミング
- 賃料の値上げ交渉(2)
- オススメの特約(解約時の原状回復)
- オススメの特約(消費税増税時の賃料について)
- 管理費が高い物件の特徴
- キャンセルを減らす工夫(賃貸借契約)
- 賃料の値上げ交渉
- オススメの特約(解約通知後の案内について)
- テナント募集時の内見立会い業務
- 店舗物件・事務所物件のデメリット~空室リスク編~
- 店舗物件のメリット(テナント解約編)
- 入居者募集セールスの重要性
- ノンバンク系金融機関との付き合い方
- テナント募集の小ネタ~内覧会の開催
- 良いお客様(1)
- 滞納家賃回収の要点
- テナント募集業務の要点
- バイリンクのリノベーション
- 業界内でのマンション(ビル)のイメージ
- まずは買うこと
- 管理組合への工事申請
- 最近の投資トレンド
- 賃料の値上げ交渉について
- 優秀な不動産会社とは
- 価格交渉について
- 店舗・事務所物件のメリット・デメリット(1)
- 店舗・事務所物件のメリット・デメリット(2)