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不動産投資ア・ラ・カルト
キャンセルを減らす工夫(賃貸借契約)
おはようございます。今月(8月)は全然数字が足りてません。しかし追い込まれてからが仕事の醍醐味です。せっかくなので楽しみながら頑張りましょう(笑)
さて今回はテナントから賃貸借の申込みがあってから契約までの間の話です。
通常申込みから契約までは住居で3日から1週間、店舗や事務所で1週間から2週間程度かかるのが一般的だと思います。店舗や事務所の方が契約書の内容等の決め事が多いのでどうしても日数がかかりがちです。しかし日数がかかればかかる程キャンセルになる確率も上がってきますので、このキャンセルをいかにして減らせるかが運用成績を上げていくカギになります。
具体的な商談になれば他テナントからの話は2番手扱いにしますから話が長引いた結果キャンセルになると1ヶ月程の機会損失になる事もありますし、ちょっとした工夫と配慮で防げるケースも多いので、今回はその工夫について書いてみますね。
まず一番大切な事は申込み、入居審査、契約書類作成、請求書発行、引渡し、という一連の流れをスピード感を持って遂行する事です。
とにかく契約までの期間は短ければ短い程良いです。申込みから入居審査までも早くしないといけませんし、入居審査で承認なら最短で契約書と請求書を発行しないといけません。
よくあるケースとしては特に店舗に多いのですが、内装や設備工事の見積もりをとるからそれまで待って欲しいというケースです。これも時と場合によるのですけど、基本は契約可能な状態になってから申込みをして下さい、というのがベースラインですね。
人気のある物件だと、押さえてしまわないと他に取られてしまうから、と言ってまだ話が煮詰まっていないのにとりあえずで申込みをされる事がありますが、それを許してしまうと、とりあえず申込みをしておいてダメだったら後からキャンセルすれば良い、みたいな雰囲気を作ってしまう事があります。
極端かもしれませんが、キャンセルは管理会社(担当者)の責任です。お客さんや仲介業者のせいにする担当者(管理会社)は替えた方が良いかもしれません。
優秀な担当者は上手くいかない原因は全て自分の責任だと思っています。例外はありません。それが自分を指名してくれた投資家さんに対しての責任です。結果にコミットです。
事務所の場合でも条件付きの申込みなんかがたまにあります。それを受けるかどうか、物件を止めるかどうかはその時の需給バランスと商談相手との力関係によりますので、結構微妙な判断なのですけど、丁寧な仕事をしていればそれほど大きく外す事はありません。なんでも雑になるとダメです。雑な交渉は相手に失礼ですし、なんでも礼儀が大事だと思いますね。
人気のある物件だと条件はこちら側の言った条件を飲んでもらうだけの話なのですが、人気の無い物件だと逆にテナントさんの言いなりでも飲む事もあります。それはこちら側の経営判断なので良いも悪いも無いのですけど、このあたりを見誤ると運用成績にも少なくないインパクトがありますので慎重にいきたい所です。
もうひとつ重要なポイントを挙げるとすれば予め問題になりそうな部分をリストアップしておいて早い段階ですり合わせする事でしょうか。言いにくい事ほど早いタイミングで言っておいた方が良い結果に繋がる事が多い様に思います。経験上。
土壇場でのキャンセルが一番痛いんですよね。出来れば物件毎にチェックリストを作成して内見立会い時に持参するのがベストです。
賃貸契約でも融資特約みたいな条件がありまして、借入が失敗したら白紙解約みたいな条件をテナントから言われる事があります。個人の方だと日本政策金融公庫で借入されるケースも多いのですけど、これを受けるかどうかは別として、そういう条件があるなら早い段階で言って欲しいですよね?でも聞かないとギリギリまで言わない人多いんですよ(笑)なので相手が個人さんで新規開業とかだったら私は早い段階で聞きます。
失礼かもしれませんけど、オーナーに迷惑かけるよりましです。
結構当たり前の話が多いのですけど、当たり前のレベルを上げていく事はどんな仕事でも大切なポイントではないでしょうか。
私が客だったら当たり前のレベルが高い会社(人)に仕事を依頼したいです。
今回は以上です。
テナントリーシングはビルオーナーにとっても関心の高い項目だと思います。少しでも参考になりますように。
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